当院の薬物加療の方針について

  • 原則、単剤投与を原則とし多剤併用を避ける。
  • 処方されている薬剤の種類が多いと何が効いているのか、判断が非常に困ることがあります。他の病院から転院の方で多剤になっている患者さんはまず薬を整理することから同意していただきます。このように薬の種類によっては多剤による弊害も認められ、精神疾患を完治させる以外の薬は不要であると判断しています
  • 依存性が高いベンゾジアゼピン系の薬物の処方は極力避ける
  • 統合失調症の典型的な症状が出現する前に、前駆期症状(ARMS)といわれる状態があります。睡眠障害不安障害やうつ病と間違えられやすく、この症状に詳しい精神科医師によって初めて診断されることがよくあり、早期に適切に治療することで予後が良い結果が得られます。
  • 病状が進行してくると生活水準の低下がおこり、風呂や洗面がおっくうになったり、ベッドから動かなくなったり、一日中ごろごろ生活するようになります。また、対人関係がうまく築けなくなり、気分の浮き沈みが激しくなり、本人の家族が疲労困憊していきます。このような状態になれば、入院による治療を考慮したほうがいい場合があります。
  • 外来では、病状の変化に気づけるように指導をしていくことや、生活水準を落とさないように社会資源をうまく活用しながら支援していくことが重要と思われます。回復期や安定期では認知行動療法やSSTが有効なことも多いようです。
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